冷間圧造技術を活かした異種金属接合「AKROSE(アクローズ)」を開発

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2018/10/17

冷間圧造技術を活かした新発想の異種金属接合

 

~ 異なる金属同士を強固に密着させる「AKROSE(アクローズ)」を開発 ~

■はじめに

 

 日東精工株式会社(代表取締役社長:材木正己、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、東証1部上場、https://www.nittoseiko.co.jp/)は、この度、異なる金属を強固に密着させる接合技術「AKROSE(アクローズ)」を開発いたしました。同技術を適用した製品は、2018111日より本格的に販売を開始いたします。なお、同技術につきましてはすでに特許(特許第6383385号)を取得しております。 

 

■開発背景

 

 近年、自動車業界を中心に、特性が異なる金属材料や他の材料を組み合わせて併用するマルチマテリアルが注目され、軽量化や高強度化を背景に需要が高まっています。金属部材を基本とした接合加工は、ねじ締結やかしめ、圧入などの機械的接合、接着剤を使用した化学的接合、溶接や摩擦接合などを使用した冶金的接合の3種類に分類され、いずれの接合技術にも長所・短所があります。

 当社では、工業用ファスナー(ねじ)の製造で培われた冷間圧造技術を活かし、強固な異種金属接合を行う工法の研究を重ねた結果、AKROSE (アクローズ)」の開発に成功いたしました。多様な接合形態を実現可能なAKROSE (アクローズ)」は、今後の異種金属接合の新市場を切り拓く基幹技術として、お客様のモノづくりをサポートしてまいります。

 

■技術概要とロゴ

 

AKROSE (アクローズ)」は、当社の強みである冷間圧造技術によって素材を成形した後、その素材同士(複数個)をプレス加工により強固に接合させる技術です。

 『AKROSE』は、「AKROS」(最高)+「CLOSE」(密着・塞ぐ)の意を込めています。

 

 

 

■特長

 

(1)多様な材料の接合を実現

    鉄・ステンレス・アルミニウム・銅など、冷間圧造が可能な材料の接合が可能。

 

  (2) 複数材料の接合を実現

      複数の異種金属材料を接合することができ、各材料の特性(強度・導電性・熱伝導性など)を有効活用

      することが可能。

 

  (3) 複雑な接合形状を実現

      冷間圧造技術を用いるため、素材形状のコントロールによって多様で複雑な形態の接合が可能。

      また、接合後に2次加工を行うことにより製品の付加価値向上も可能。

 

  (4) 接合品の密着性を向上

    接合後の素材同士の密着性が高く、部材間の導通性などの特性を高めることが可能。

    また、非破壊・非接触を含む各種分析技術により、接合部の密着性の保証と高品質を実現。

 

 (5)接合部の回り止め強度の向上

     素材形状を工夫することにより、接合部の回り止め強度(耐トルク強度)を高めることが可能。

 

 (6)環境負荷を低減

   他工法で必要な熱や超音波などの印加が不要なため、環境負荷の低減に貢献。

 

 

■仕様(完成品写真)

 

 

■今後の展開

 

 

(1)販売開始日

 

    2018年11月1日

 

(2)販売目標

 

        2020年度に月産100万個の出荷を目指します。

 

(3)販売ターゲット業界

 

        自動車業界、電池業界、家電業界、電子機器業界、インフラ業界など

 

 

■展示会出展情報

  

 異種金属接合技術「AKROSE (アクローズ)」の各種製品サンプルを初出展いたします。

 

 名 称: 第2回 接着・接合EXPO [総称:高機能素材Week2018]

 会 期: 2018年12月5日(水)~ 7日(金)

 会 場: 幕張メッセ (千葉県千葉市美浜区中瀬2-1)

 

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