2018/3/29
精密プレス加工の技術を有する株式会社伸和精工の株式を取得
~ 中期経営計画最終年度に事業領域の拡大を加速 ~
■はじめに
日東精工株式会社(本社・工場:京都府綾部市 代表取締役社長:材木正己)は、精密プレス加工を手掛ける株式会社伸和精工(本社・工場:長野県上伊那郡 代表取締役社長:小澤强)の全株式を取得し、子会社化することを発表しました。
本子会社化は、中期経営計画「日東パワーアッププランFINAL」の最終年度を迎え日東精工グループのさらなる事業領域の拡充を視野に入れたものであり、工業用ファスナー製品にプレス技術を組み合わせた高付加価値品の提供など、総合ファスニング企業としてさまざまなシナジー効果を発揮させてまいりたいと考えております。
株式会社伸和精工 本社・工場
精密プレス部品(Sub-Assy 部品の一例) 精密プレス部品(精密絞り部品の一例)
■背景・目的
当社は国内8社、海外11社の連結子会社(1支店)を設け、グローバルにモノづくりを展開しています。事業領域の拡大を重視した考えのもと、2016年10月には株式会社協栄製作所を子会社化して太物ボルト類の供給体制を構築してまいりました。一方で、自動車業界を中心に工業用ファスナーの高付加価値化が進み、ねじ製品単体においてもねじ部形状や処理方法による高機能化はもちろんのこと、複合部品に対する市場の要求は増加傾向にあります。
これまで複合締結製品の対象部品となる樹脂やゴム 、プレス品は社外からの購入品ですが、自動車業界へのシフトを掲げる当社グループにとって、より高難度のプレス品の調達とプレス加工の核となる金型技術の蓄積は今後の成長戦略において課題のひとつであり、これらが実現できる環境を検討してまいりました。
このような状況下、当社は精密プレス加工を得意とする株式会社伸和精工の株式を譲り受けることとしました。同社は最先端プレス技術を追求して、順送金型による冷間鍛造加工、絞り加工、超精密部品加工を短納期かつ廉価で行う提案営業が特色であり、国内ならびに日本と同等規模の工場を有する中国においてエレクトロニクスや自動車関連を中心に販売基盤を確立しています。
本件の実施により下記の事業シナジー効果が期待されます。
①自動車ファスナー(ねじ)に精密プレス技術を組み合わせた高付加価値製品の拡充
②自動車業界に高難度締結プレス部品の提供が可能
③精密冷間鍛造用金型技術を当社グループ内で蓄積することで新たな事業分野に展開
④取扱い品目の拡張や両社の販路活用による新規顧客の拡充
⑤同社の香港の販売会社及び中国の製造販売会社の活用によるグローバル供給体制の拡充
■異動する子会社(株式会社伸和精工)の概要
(1) 名 称 | 株式会社伸和精工 |
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(2) 所 在 地 | 長野県上伊那郡箕輪町大字中箕輪8650 |
(3) 設 立 年 月 日 | 1985年8月 |
(4) 資 本 金 | 1億7,380万円 |
(5) 大株主及び持株比率 |
CITIC Japan Partners,L.P. (63.3%) CITIC Japan Grouth Partners,L.P. (26.6%)、 他 |
(6) 代表者の役職・氏名 | 代表取締役社長 小澤 强 |
(7) 事 業 内 容 |
精密プレス金型、冷間鍛造金型、各種治工具の設計製作、 販売及び精密プレス部品加工 |
(8) 従 業 員 数 | 152名(グループ全体) |
(9) 事 業 拠 点 グ ル ー プ 会 社 |
親会社 :株式会社伸和精工 香港事務所:伸和精工(香港)有限公司 |
(10) 直 近 の 売 上 高 | 約36億円(2017年3月期実績、グループ全体) |
■今後の日程
契約締結日 2018年3月29日
株式譲渡日 2018年5月31日
■日東精工会社概要
日東精工株式会社(東証一部上場)は、工業用ファスナー(ねじ)や自動組立機械(ねじ締め機)、計測・検査装置などを製造販売するメーカです。ねじ・ねじ締め機は大きなシェアを誇り、締結・組立・検査における「ファスニング・ソリューション」を展開しています。台湾、タイ、インドネシア、マレーシア、中国、韓国、アメリカに拠点を設け、工業用ファスナーメーカの先駆け的存在としてアジアでの地位を確立しています。