2020/10/1
日東精工アナリテック株式会社が自動粉体抵抗測定システムを開発
~ 粉体の新しい物質解析ツールを新発売 ~
日東精工株式会社(代表取締役社長:材木正己、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、東証1部上場、URL:https://www.nittoseiko.co.jp/)の連結子会社である日東精工アナリテック株式会社(代表取締役社長:石丸元国、本社:神奈川県大和市、URL:https://www.n-analytech.co.jp/ )が、粉体の電気抵抗を自動で測定する自動粉体抵抗測定システム「MCP-PD600」を開発。このほど発売を開始いたしました。
■製品の開発背景・目的
当社は、33社のグループ会社を有し、グローバルなモノづくりを展開しております。当社連結子会社である日東精工アナリテックは、40年以上にわたり独自の先端技術でお客様の多岐にわたるニーズにお応えし、バリエーション豊富な分析・計測機器を提供してまいりました。
石油製品、有機溶媒、絶縁油、医薬品、食品など様々な分野で、品質管理や原材料の評価に必須なカールフィッシャー水分計、酸性雨やPM2.5の原因となっているガソリン・軽油など石油製品中の窒素分や硫黄分を低濃度まで測る微量窒素分析装置や微量硫黄分析装置など、各種製品を国内はもとより海外にも販売し、研究開発から製品の品質管理にわたり地球環境保全に貢献しています。
また、仕事や生活に必須なノートパソコンやモバイル端末のみならず、自動車や家庭にも進出している電子機器に使用されている『電子材料』の評価の一つに『抵抗率測定』があります。日東精工アナリテックは、各種材料の抵抗率測定装置ロレスタ・ハイレスタを35年以上にわたり販売し、電子材料、電池材料、帯電防止材料などの分野で幅広く使われています。
これら電子材料の原料は、多くはカーボンや金属、セラミックスの粉体ですが、各種粉体の抵抗率測定には従来品MCP-PD51が利用されていました。
■製品特長
粉体の抵抗率測定は、従来品MCP-PD51ではシリンダと上下のパンチからなる電極に測定対象試料を秤り取り、油圧式ハンドポンプを手動で操作し、粉体試料を加圧しながら抵抗率を測ります。
新製品MCP-PD600では、シリンダータイプの油圧ポンプをモータで制御することで、自動測定が可能となりました。特長は下記の通りです。
●試料を入れたプローブユニットをセットするだけで、任意の圧力下で粉体の抵抗率を自動で測定
(従来はハンドポンプ使用)
●新開発のシリンダーポンプにより低荷重(0.01kN)での測定が可能
●密閉性を向上、かつ軽量化したプローブユニットと吸引ポンプ使用により、試料の充填性を改良
かさ密度測定の再現性を向上
これにより、粉体同士の密着レベルが低い低荷重域から抵抗率測定が出来るようになり、従来品では得られなかった新しい情報を得ることが出来るようになりました。
金属、金属酸化物、セラミック、炭素材料、無機材料などの素材メーカ・ユーザ、研究機関から、電池、コンデンサ、電子部品、自動車などの各メーカの研究開発部門や製造部門への展開を図ってまいります。
■製品仕様
最大荷重 | 20 kN(約60 MPa) |
プローブユニット | 内容積:φ 20×40 mm |
電極 | 4探針方式(電極直径3 mm) |
排気方式 | 吸引ポンプ(型式:SP-600)による排気 |
油圧システム |
油圧ジャッキ:単動式スプリングバック方式 荷重計:ロードセル 荷重換算表示(最小表示0.01 kN) 油圧接続配管:耐圧ゴムホース(接続カプラ付き) 油圧ポンプユニット:モータ駆動式油圧シリンダ |
厚みゲージ |
デジタル・スケール(最小表示0.01 mm) |
電源・消費電流 |
粉体ユニット本体及び油圧ポンプユニット:AC 100~240 V |
外形寸法 |
粉体ユニット本体:450(W)×340(D)×580(H)mm 油圧ポンプユニット:570(W)×370(D)×320(H)mm 吸引ポンプ:125(W) ×280(D)×150(H)mm |
質量 |
粉体ユニット本体 :約42 kg 油圧ポンプユニット:約29 kg 吸引ポンプ:約3.4 kg |
希望販売価格 :6,500千円
(税抜き)
販売開始日 :2020年 10月 1日
目標販売台数 :月30台
主要販売先 :電池材料メーカ、電池メーカ、電子部品メーカ、自動車部品業界等