2023/12/13
日東精工株式会社(本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、代表取締役社長:荒賀 誠、東証プライム、https:www.nittoseiko.co.jp/)は、高い軸力性能と防水性能を有しつつ、独自の構造で製品の位置ズレや組立工程時の安定搬送まで考慮した新発想のOリング組込みねじ「アスファ®WP」をリリースしました。
一般的な防水ねじとは異なる形状で防水性能に加えてさまざまなメリットがある本製品は特許出願中です。
独自構造で信頼の軸力締結!トータルコストダウンにも貢献!
一般的な防水ねじは、ねじ首下軸部にOリングを組み込む構造のため、締結物にザグリ加工を施す必要があることに加え、ねじ頭部座面との接地面積が小さく、高い軸力(締付け力)で締結を行うことができませんでした。ねじ締結で最も重要なことは軸力の確保です。「アスファ®WP」は、Oリングよりも下面にある平座金により締結物との接地面を大きく取れるため、締結物の陥没を軽減し、より高い軸力での締結が可能です。また、締結物にザグリ加工の必要がないため、お客様のトータルコストダウンにも貢献します。
Oリングが均等に圧縮され、安心の防水性能を発揮! 位置ズレまで許容!
一般的なOリング付きの防水ねじは、締結物の位置ズレが生じた場合、肝心のOリングが圧縮されず、防水性能が損なわれます。「アスファ®WP」は、Oリングが頭部の外周部にある位置関係のため、均等にOリングが圧縮され、安定した防水性能を発揮します。また、複合化する製品で懸念される位置ズレの影響をほとんど受けることなく、信頼性の高い締結を実現します。
【防水評価試験】 IPX7相当 (水没試験) 水深:30cm 時間:30分
サンプル:M3×10 専用平頭
筐体内での浸水は確認されず、防水性能が確保されます。 |
自動化も視野!組立工程における供給トラブルも解消!
日東精工は自動ねじ締め機のトップランナ。組立工程で使用するねじ供給機の振動レールはOリングのような樹脂やゴム製のものは流れが悪くなる傾向があります。また、一般的なOリング付きねじでは落下やズレが生じやすく、自動化を断念されるケースも少なくありません。ねじ供給機まで自社ブランドで製造する当社では搬送技術を活かして最適な形状をアドバイス。「アスファ®WP」は、平座金がOリングを保持し、落下やズレを防止。振動レールで搬送する時も通常のねじと同様のメタルタッチ(金属同士の接触)状態となり、搬送トラブルが解消されます。
製品サイズ・材質など
ねじサイズ :φ3,φ4,φ5 ねじ・座金材質:鉄、SUSなど Oリング材質 :EPDM、NBR、SR、FKMなど
駆動部やねじ部、Oリングの材質などはカスタマイズが可能です。 ねじ込み試験のご依頼などもお気軽にご相談ください。 |
今後の展開
各種展示会でも披露してまいります。サンプル、試作等のご相談は当社販売担当までお願いいたします。
販売開始日:2023年12月15日
販売目標 :月産250万本
販売業界 :自動車関連、電気・電子機器
開発者コメント
日東精工株式会社 ファスナー事業本部 技術部員 近年、様々な製品が電装化していますが、それに合わせて防水性能に関するご要望をお聞きする機会が増えています。今回の新製品を機に幅広いお客様の要求にお応えすることでモノづくりを支援していければと考えています。 |
製品紹介動画