2024/6/28
イーセップ社と有機溶剤リサイクル事業に関する共同開発をスタート
~ カーボン・ニュートラル社会の実現に向けて環境ビジネスに本格参入! ~
日東精工株式会社(代表取締役社長:荒賀誠、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、東証プライムURL:https://www.nittoseiko.co.jp/)は、2023年8月に業務提携を実施したイーセップ株式会社(代表取締役社長 澤村 健一、京都府相楽郡精華町精華台七丁目5番地1、https://esep.kyoto/)と新たに共同開発契約を締結し、有機溶剤リサイクル装置の開発をはじめとする環境ビジネスに本格的に着手することをお知らせいたします。
なお、イーセップ社に総額2億円(出資金1億円・共同開発費1億円)を拠出いたします。
■背景・経緯
当社は、中期経営計画「Mission G-second」において、4つの成長戦略(事業拡大・環境・人財・財務)をテーマに持続可能な社会の実現に向けたグループを目指しています。
この成長戦略のひとつである「環境戦略」では、事業活動すべてにおける環境への対応機会として、自社のモノづくりに対する環境課題の解決はもちろんのこと、社会やお客様のESG活動を支援するための製品開発に注力しています。
化学工場における生成物の分離精製プロセスでは、大規模なプラントでの加熱・冷却を何度も繰り返し行っているため、大量のCO2を排出しています。このような中、有機溶剤を用いたリサイクル過程で排出されるCO2の削減に着目し、当社制御システム事業部門・生産技術部門とナノセラミック分離膜技術を有するイーセップ株式会社と2023年8月に業務提携を行い、製品開発の準備を進めてきました。
■共同開発の目的と事業展開
有機溶剤リサイクル分野の早期事業化および分離膜生産体制の構築
①「防爆型有機溶剤リサイクル装置」の開発・製造・販売
②「シリカ分離膜管製造装置」の開発・量産体制支援
③「シリカ分離膜管」の製造・販売
①の装置のイメージ |
■開発概要と今後の展開
当社制御システム事業部門が保有する「プラント製作・流体制御・防爆」技術とイーセップ社が保有する「ナノセラミック分離膜」技術という両者の強みを融合させた「防爆型有機溶剤リサイクル装置」の開発に着手し、新事業を創出します。
また、環境意識の高まりからイーセップ社が販売するシリカ分離膜管の需要が拡大しており、当社の生産技術力を用いて「シリカ分離膜製造装置」の拡大支援を行い、「シリカ分離膜菅」の単品販売も視野に入れています。
■期待される効果
お客様が、シリカ分離膜を利用(搭載)した有機溶剤リサイクル装置を用いることで、化学プラントのエネルギー消費が低減し、リサイクル時のCO2削減に貢献します。
化学産業分野におけるCO2排出量のうち、蒸留工程で約40%ものエネルギーを消費(経済産業省 化学課調べ)しており、本製品の実用化により50%削減を目指します。
京都・綾部から世界へ、カーボン・ニュートラル社会の実現を支援してまいります。
■市場規模
有機溶剤リサイクル装置の市場規模は、おおよそ25億円と試算しています。(*当社調べ)
■今後の日程
2024年6月27日 共同開発契約の締結
2024年7月初旬 共同開発の開始
2025年3月 ①防爆型有機溶剤リサイクル装置 ②シリカ分離膜製造装置 完成予定
2025年4月 大阪・関西万博2025
けいはんなオープンイノベーションセンター(KICK)で実機①展示(予定)
2025年4月 販売開始予定