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日東精工と綾部の老舗料理旅館「小西屋」のつながり

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日東精工の歴史の1ページ目、
綾部の老舗料理旅館「小西屋」からはじまる

綾部市の老舗料理旅館「小西屋」が今年の7月いっぱいで閉館されることを知り、
7月28日に当社役員懇親会を同所で開き、当社とのつながり、
長きにわたってお世話になったことへの感謝をお伝えしました。

             7月28日に小西屋さん前で当社役員がおかみさんを囲んで記念撮影

 日東精工の創業の経緯をあらためてご説明すると、当社が本社をおく綾部市には養蚕のまちであることを背景に郡是(現グンゼ㈱ 上場プライム企業)ができ、女性の雇用が創出されました。次は男性の雇用機会を増やすべく、昭和13年に商工会議所や銀行、信用組合など、地元の有志により設立されたのが当社の起源です。

 当社の前身は関東大震災を契機に故郷あやべに帰郷した服部時計店(現セイコー)に勤めていた四方重吉が、時計修理などを請け負う四方時計工作所をはじめたことに端を発します。戦時体制に入り工業界は飛躍的に発展。大手企業から精密部品加工のニーズが急増。これに応じて、現在当社が本社をおく井倉に工場を建設し、四方製作所としました。しかし小規模な体制では需要の拡大に対応することがままならず、事業を拡大強化する必要が生まれました。そこで地元有力者のご助言もあって、この四方製作所の事業を継承し、新たに「日東精工」が設立される運びとなったのです。

 当社の『25年史』の会社設立の項には、次のように記載されています。

 即ち、由良金一、高倉泰次、四方重吉、村上頼太郎、梅垣良之助、小雲嘉一郎、大槻貫一、四方忠三郎の諸氏が、日東精工株式会社創立委員となり、四方事業所(※四方製作所)の事業継承、土地建物、機械機具什器等設備一切の買収、従業員二一名の引継ぎ、並びに増設計画による工場その他の建築及びその請負契約、機械類の購入予約、工員の養成等、すべて創立委員の責任をもって計画の実施を進行することとし、(中略)基本方針を定め仮定款を作成し創立総会の準備を完了した。
 昭和十三年二月十一日、綾部町小西屋において創立総会を開き、商法第三十四条に定められた事項の承認を得、役員選挙を行い、二月二十五日会社設立の登記を完了した(後略)。


 ここで記載されている「小西屋」は、伝統を誇る老舗の料理旅館であり、元首相の芦田均をはじめ、各界の著名人が利用した由緒ある地です。創立総会がこの由緒ある老舗旅館で開かれたわけで、当社では創業理念を大切に継承していくという思いから、その後も毎年、株主総会が終わった後には、この小西屋さんで役員懇親会を開いてきました。

 「時代を遡れば、日東精工さんも経営が厳しかったときもあったかと存じますのに、毎年、必ず会を設けてくださいました。そのうえ歴代の役員の方々には、私的な会合などにもご利用いただく機会が多かったです。こちらにはいろいろなお客様がお見えになりますが、日東さんの会合は乱れることなく、さすが立派な企業さんだと常々感心していました。今般、閉業する前に会合を開いていただき、その席で荒賀社長に日東精工創立の経緯をお話いただきました。荒賀社長もうちにはじめて来られたときは記録撮影をするカメラマン役としてでしたが、社長さんとなられ、今回の会の折にも本当に温かいお言葉を賜わり、日東精工さんは人や地域を大事にされる会社だとあらためて実感しました」(小西屋のおかみ・森田昌子さん)。

 当社創立と関係ある料理旅館さんの閉館はとても残念ですが、これまでのご縁に心から感謝を申し上げ、当社ではこれからも人と人とのつながり、ご縁を大切にし、地域を大事にしてまいります。


※本ページの内容は、ニュースレター9月号にも掲載しています



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