《新春特別対談》フリーアナウンサー望月理恵さんをお迎えして

挑戦することこそ、次の扉を開くカギです
2026年、新しい年を迎えるにあたり「挑戦」をテーマに、
当社代表取締役社長荒賀誠がフリーアナウンサー望月理恵さんを
お迎えして対談を実施しました。
「壁にぶつかり、失敗し落ち込むこともあり。でもそれを糧にしてきた」
という望月さんのお話から、元気・やる気・勇気をいただきました。
やらないままで終わることを
よしとしない!
荒賀誠(当社代表取締役社長、以下荒賀):日頃からテレビなどで望月さんが明るく元気で活躍されているお姿に元気をもらっています。常に新しいことにチャレンジ、挑戦されている印象があって、私どもの会社も「挑戦」を大事にしておりますので、ぜひ望月さんにお話を伺えればと思います。望月さんはさまざまな番組に関わられ、たくさんの方と出会ってこられたわけですが、これまでのキャリアのなかでの、いちばん大きな挑戦をお教えいただけますか。
望月理恵さん(以下望月):やはりテレビの世界へ入ったことがいちばんのチャレンジですね。もともと私は大阪でOLをしていて、ご縁があって当時人気番組だった『世界ふしぎ発見!※1』のレポーター(ミステリーハンター)のオーディションにお声をかけていただきました。それまで私は、大きな目標を立ててということではなく、短大を卒業し就職し、いいお相手と出会って結婚して……と思いながら過ごしていました。あれをやりたい、これがやりたいということをあまり考えていなかったわけです。でも、憧れの番組だし、海外にも行けるということで、悩んだ挙句に思いきってチャレンジ。合格して、あれよあれよという間に、3か月後にはデビューしていました。
荒賀:やりたいことが見つかった、やりたいことに出合ったということですね。
望月:でも父からは「そんな甘い考えで通用する世界じゃない。よく考えなさい」と反対されましたし、実際、今いったように動機もどこかフワフワしたものでしたから、大きな壁にぶつかりました。とくにアナウンサーの勉強をしていたわけではないので、関西弁のイントネーションを直すのに苦労したり、話すのではなく伝える技術が必要、そもそもカメラの前でうまくしゃべれない。叱られてばかりでした。でも、この壁を乗り越えていくこと、辛いことをよしとしようと決心しました。
荒賀:テレビで拝見しているぶんにはまったくそれを感じませんでしたけれど。
望月:いえいえ、これは今でもそうですね。新しい番組がはじまると、今までのやり方を踏襲していけばいいというものではなく、いろいろな要求が生まれ、そこにやはり新しい壁が立ちはだかる。そして反省する……ということばかり。でも、それを乗り越えていくということの繰り返しです。
荒賀:失敗したとか、うまくいかなかったとかを糧にして、次に活かしていこうと思われることもあるのでしょうか?
望月:その連続ですね。長く仕事をしていますが、完璧にできた、自分が大満足できたということであれば、もうこの仕事を辞めているかもしれません。次はもっとよくしたいと思っているので続いているのかもしれません。
荒賀:挑戦というと何か大きな目標を立ててそれを実現させていくととらえがちですけれど、一つひとつ目の前にある課題に励ましの言葉なども得ながら克服していく、それもやはり挑戦ですし、成長につながるわけですね。それではそんな望月さんが、うまくいかなかったときや、壁にぶつかったときにはどんなことをされていますか?
望月:失敗したら私はしっかり落ち込みます。もちろん人にもよりけりだと思うのですが、私は落ち込むことを糧にしていくタイプでしょうか。先ほど御社の『人生の「ねじ」を巻く77の教え※2』という書籍を拝見したのですが、そこに「できない理由を考える」という項目がありました。
荒賀:なぜできないのか?ひとりだからできないのか?時間がないからできないのか?まだ技術が追いついていないからできないのか?それらを分析することで対処法がわかるという教えのところですね。
望月:このことにつながると思うのですが、私は毎日、自分が感じたことを手帳に簡単に記すようにしています。日記をつけるのはなかなか大変なので、2~3行ほどですが、こんなことを感じた、うれしかった、辛かったというように、そのときいちばん自分に響いたもの、心の動きを振り返るようにしてメモに残しています。そのメモを後から見返して、相変わらずこんなことで悩んでいるなんて成長していないなと反省したり、逆に、少しは自分は成長できたのかなという励みにもなったりしますね。
荒賀:面白いですね。感情を言語化されるということでしょうか。
望月:映画を見たり本を読んだりしたときにも、ただ単によかった、面白かっただけでなく、その感情の大もとがどこから来るのか考えたり、自分の体験と紐づけたりするようにしています。そうすると表現の幅も広がりますし、伝わりやすくもなりますね。「初恋の甘酸っぱい感情が湧いてきた」などと自分なりの表現ができるようにもなります。ところで、荒賀社長は失敗については、どんなふうにお考えですか。
荒賀:失敗をポジティブにとらえるようにはしています。新入社員には「会社には評論家はいらない」といっています。「こうすればうまくいきます」とか「これはリスクが大きい」と口にしても、行動が伴なわなければ意味がありません。どんどんチャレンジしなさいと。たとえばこのキャラクターは〈ねじっとくん〉というのですけれど、一般の方々にもっとねじを理解してもらう、親しみにもってもらうためにはどうすればいいかではじめたものですし、この〈受験生応援ゆるみ止めねじ〉もそうですが、アイデアがあればまずはやってみる。実際、この受験生応援ねじについてはそんなことをしても儲からないのにという声もありましたが、この10年で約6万人の受験生にプレゼント、すっかり定着したキャンペーンになっています。
望月:漫画の『エースをねらえ』のお蝶夫人の言葉に「負けることを怖がるのはおよしなさい!たとえ負けても、あたくしはあなたに責任をおしつけたりしない。それより力を出しきらないプレイをすることこそを恐れなさい!」というのがあります。ダブルスを組む主人公の岡ひろみ、いろいろなプレッシャーや周りの中傷にひるむ彼女にかけた言葉ですが、荒賀さんの言葉にそれを思い出しました。
荒賀:やらないままで終わることをよしとしない。チャレンジしたあとの失敗は次の扉を開くカギと考えていきたいです。

望月理恵(もちづきりえ)さん。1972年2月8日生まれ。
フリーアナウンサー。通称はモッチー。
1994年、『世界ふしぎ発見!』(TBS)のミステリーハンターのオーディションに合格。1997年までミステリーハンターを担当。2004年から2022年まで『ズームイン!!サタデー』(日本テレビ)の司会を務め、現在は日本テレビ「DayDay.」「ぶらり途中下車の旅」、TBS「THE TIME,」などに出演している。所属は「株式会社セント・フォース」で2021年から同社の取締役にも就任。
当社代表取締役社長 荒賀誠
「やれること」「得意なこと」で
応えていく喜び
荒賀:漫画のお蝶夫人の言葉が出ましたが、ほかに望月さんがこれまで出会われた方の言葉で印象に残っているものはありますか?
望月:「ジャパンハート※3」の吉岡秀人さんが「自分がやれることをやる。得意なことをやれることに喜びを見出す」といったニュアンスのことをよくおっしゃいます。「ジャパンハート」はひとことでいえば「救えるいのちを救う」活動をしている団体で、海外あるいは国内でのへき地・離島への医療支援、心の医療などを行っており、多くのいのちを無償で救っているNGOです。その設立者が吉岡さんなのですが、なぜ海外なのかという問いに、たまたま海外にいるときに手術をして人を救ったら、そこから多くの人に頼まれてそれに応えているうちにここまできたと、そして自分がやれること得意なことが手術だからそれを続けているということでした。この「やりたいこと」でなく「やれること」という言葉は目からうろこでした。ほんとうに自分がやりたいことはこれじゃないと自問したり、なにをやりたいかが見つからないなどと模索しがちですが、自分のやれることを一所懸命にやるということも大事ということですね。
荒賀:望月さんはこの「ジャパンハート」の活動にも参加されておられますね。もともとはテレビでのお仕事がきっかけだったのですか?
望月:「ジャパンハート」にはアドバイザリーボードといって広報を担当する人が何人かいるのですが、その一人にどうですかと6 年くらい前にお声をかけていただきました。私が「やれること」はイベントで司会をすることなどですが、やれることがあるというのはやはりうれしいですね。
荒賀:「やりたいこと」と「好きなこと」が一致することもあればそうでないこともありますね。会社ならなおのことで、ときには自分にとっては不本意な人事があったり、役回りであったりすることもあります。「でもあなたならできる」「君にやってほしい」という期待に応えることが、案外、自分の新しい面を発見することにつながったり、成長につながったりするわけです。「やれること」をしっかりやっているうちに「好き」につながってもいくと思いますね。
共感することを
忘れない
荒賀:望月さんはフリーアナウンサーとしてだけでなく、「セント・フォース※4」という会社の取締役でもいらっしゃいますね。また、たくさんのアナウンサーやタレント職の皆さんの上司という立場でもいらっしゃいます。後輩や部下の皆さんと接する際に心がけていることはありますか?
望月:2021年に「セント・フォース」でははじめて女性取締役に就任しました。私はマネジメントに携わるというよりは若い人たち(後輩たち)の相談に乗っているという感じです。現場を知っている役員も少ないので、相談事に対して「わかる、わかる、私も経験してきた」と共感したり、「悩んでいるということは努力していることの裏返し」と励ましたりしています。
荒賀:フリーアナウンサーやレポーターなど競争が激しい世界だと思うのですが、何が大事なのでしょうか。スキルでしょうか。
望月:スキルをもっていることは前提ですが、それプラスαが求められます。ただ個人だけではなく、私は自分の味方を見つけることも大事だと思っています。一般の会社でもそうだと思いますが、結局、仕事はひとりだけでは成り立ちません。スキルをもっていても誰にも認めてもらえなかったら意味がありません。番組制作などはチーム力が必要だと思っているので、自分を活かしてくれる、誰かを活かしてあげられる関係性をもつことが大切なのではと思っています。そして、やはり「セント・フォース」という会社をより向上させていきたいという思いが大事です。先ほど「ジャパンハート」の話をしましたが、私が役員をするようになってこういった社会貢献活動にも会社として参画するようになりました。クリスマスには「サンタクロース」と「セント・フォース」を組み合わせて「サンタフォース」という名前でクリスマスイベントを実施。「セント・フォース」の所属アナウンサーが“サンタフォース”に扮し、集まった応援資金で日本の小児がんと向き合う子どもと家族をサポートする活動「スマイルスマイルプロジェクト」に寄付するチャリティ企画です。もともと個人で活動していたのですが、会社単位だとよりスケールアップできますし、また若い人たちも、これまで関心があったけれどどうすればいいかわからなかったから、活動に参加できてよかったととても喜んでくれています。
荒賀:私どもには「我らの信条」といって会社の経営理念をまとめたものがあるのですが、そのなかでも「我らは社会に貢献する」と大きくうたっています。これは創業以来不変のものです。そして今年は「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞の地方創生大臣賞も受賞しています。
望月:今日お目にかかってそうしたベースがあるから、ずっと成長し、また挑戦を続けられている企業なのだと思いました。
荒賀:ありがとうございます。最後になりますが、私どもはこれまでの中期経営計画を終了し、これから新しい3年間の中期経営計画がはじまります。日東精工の従業員に対して励ましのメッセージをいただけますでしょうか?
望月:会社が新しいステージに入るということは、じつは個人、一人ひとりも新しいことを迎えるということですね。本日のテーマ通り「挑戦」を心に刻みながら、仕事もプライベートも充実したものにしていっていただければと思います。

※1 「世界ふしぎ発見!」:世界各地の歴史、風土、文化などの不思議、謎、ミステリーについて、現地取材のレポートを
スタジオで総合司会者と解答者がクイズやトーク形式で紹介する番組。1986年より放送開始され、38年に渡って放送
が続いた長寿番組である。
※2 『人生の「ねじ」を巻く77の教え』:当社の人財教育を一般向けにまとめた書籍。2014年ポプラ社刊
※3 ジャパンハート:2004年に小児外科医の吉岡秀人さんが生まれた国の違いで失われていく命を救うために設立した
日本発祥の国際医療NGO。東南アジアを中心とする国内外で、小児がんや難病などの高度医療が必要な疾患を含め
年間約40,000件の治療を無償で実施しており、団体設立以来の治療件数は40万件を超えている
※4 株式会社セント・フォース:東京都渋谷区恵比寿に本社をおく、タレント、フリーアナウンサー、キャスター、
リポーターなどが所属する芸能事務所

※本ページの内容は、ニュースレター1月号にも掲載しています



