高強度材へセルフタッピングを可能にしたねじ『KATAX™(カタックス™)-CI』を開発

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2017/1/13

新発想! 高張力鋼板・ステンレス板に対し、セルフタッピングが可能なねじを発売

 

~先端局部を焼入れたねじ『KATAX™(カタックス™)-CI』を開発し、高強度鋼板へのセルフタッピングに対応~

■はじめに

 

 日東精工株式会社(代表取締役社長:材木正己、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20、東証1部上場、URL:https://www.nittoseiko.co.jp/)は、先端局部を焼入れたねじ『KATAX™(カタックス™) -CI』を独自開発し、

高張力鋼板(ハイテン材)やステンレス板といった高強度材に対しセルフタッピングを可能としました。

当製品は2017年1月20日から本格的に量産販売をいたします。

 

                         

■ 製品開発背景

 

 近年、各分野において環境負荷低減に向けた様々な取り組みが行われています。特に自動車業界では排出ガス低減を目的

とした軽量化への取り組みが加速しており、従来の材料から薄肉化をしながらも強度確保が可能な高張力鋼板(ハイテン材)

やステンレス板など高強度材の使用が増えています。

 高強度材への締結にセルフタッピングを行うと、従来のセルフタッピンねじでは高強度材よりも硬度が低いためねじ山潰

が発生します。また、セルフタッピンねじ全体の硬度を高くすると、ねじ締結後に遅れ破壊のリスクが発生するため高強度材

への締結には「タップ加工」を行い、小ねじを使用せざる得ない状況でした。

 そこで弊社では、より一層高まるコスト削減や生産性向上に貢献するため培ってきた高周波熱処理技術を磨き、セルフタッ

ピンねじ全体の硬度を高くすることなく高強度材に対しセルフタッピングに必要な先端部位だけをさらに硬化させたねじ

『KATAX™(カタックス™)-CI』の開発に成功しました。

 

 

■ 製品概要

 

 今回発売する『KATAX™(カタックス™)-CI』は、弊社の高周波熱処理技術によりセルフタッピングを行う部位の硬度を従来のセルフタッピンねじよりも高くしており、締結相手材が高強度材であっても、セルフタッピングが可能となります。

 

 また、ねじ締結を行う部位は、従来のセルフタッピンねじと同じ浸炭焼入であるため、遅れ破壊に対する懸念は従来と変わりはありません。

 

 

 

     

 

 

■ 製品特長 -3つの特長が連動し、大きなメリットへー

                   

(1)締結相手材が高強度の場合でもセルフタッピングが可能

     セルフタッピングを行うねじ山の硬度が高いため、高強度の締結相手材であってもセルフタッピングが

     可能となります。

 

(2)遅れ破壊への懸念は従来の浸炭焼入れねじと同等レベルに抑制

     セルフタッピングを行うねじ先端部のねじ山のみを硬くしているため、締結を行うねじ山の硬度は従来

     の浸炭焼入れねじと同等となります。これにより、高高度焼入れ時に懸念される遅れ破壊現象は、従来

     の浸炭焼入れねじのレベルにまで抑えることができます。

 

(3)タップ加工不要によるトータルコスト削減を支援

      セルフタッピング化により高強度材へのタップ加工が不要になり、トータルコスト削減を支援します。

     また、加工工程の削減により設備の電力消費量が下がり、環境負荷低減にも貢献します。

 

 

■ 製品仕様

 

  ねじサイズ :φ1.4~5mm

  ねじ材質  :低炭素鋼(SWCH18A、SAE1018等)

  ねじ頭部形状:各種の頭部形状に対応

  ねじ部   :各種の対金属用セルフタッピングねじに対応

  熱処理   :浸炭焼入+高周波焼入

  表面処理  :各種めっきに対応

 

 

■ 今後の販売展開について

 

  販売開始日        :2017年1月20日

  販売目標       :初年度月産100万本の出荷を目指します

  販売ターゲット業界  :車輌業界、住宅機器業界、精密機器業界、農業機械業界、その他

 

 

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