新たな環境・安全技術の開発に向けて立命館大学と共同研究を開始

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2025/9/11

      新たな環境・安全技術の開発に向けて立命館大学と共同研究を開始

      ~ PFAS分解技術の実用化に向けて新たなフロー装置の開発 ~

 日東精工株式会社(代表取締役社長:荒賀誠、本社:京都府綾部市井倉町梅ヶ畑20番地、東証プライムURLhttps://www.nittoseiko.co.jp/)は、持続可能な社会の実現に寄与する新たな環境技術の開発を目的として、9月8日に立命館大学総合科学技術研究機構先端材料研究センターと共同研究契約を締結いたしました。

 この度の研究は、「PFAS(パーフルオロアルキル化合物)を可視光で分解するフロー装置の開発」をテーマに掲げ、PFASの環境負荷軽減と安全な処理技術の実現を目指します。

研究概要

 立命館大学の小林洋一教授が独自に合成した半導体ナノ結晶に可視LEDを照射することで、ナノ結晶表面の有機分子を脱離・分解し、PFASを吸着・分解してフッ化物イオンにまで変換・無害化させる技術の確立に成功しました。
 この技術を応用し、既存のバッチ処理方式からPFAS含有水を連続的に分解するフロー装置の開発を進めてまいります。        



PFASとは
 PFASは、幅広い産業で使用されている一方、自然界できわめて分解されにくいため、環境や生体への蓄積が近年深刻な問題となっています。PFASの中でもPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)は分解処理が特に難しく、国際的な規制が進められていますが、依然として適切な処理技術の確立には至っていないのが実情です。一方、PFASは産業界で幅広く用いられており、フッ素元素に由来する特殊な機能は代替が困難であることから、今後も需要が増える可能性が高いと想定されます。

現在、PFASの処理には活性炭吸着・焼却・埋立処理が多く用いられていますが、これらの方法ではPFASの完全無害化が困難であり、環境中への流出リスクが残存します。特に、産業排水だけでなく、一般水源、そして将来的には大気中に微量に含まれるPFAS にも対応できる処理技術が求められています。

 

出所:環境省https://www.env.go.jp/water/pfas/faq001.html

 今後の展望

本研究は、3年間を想定して開発を進めるものであり、共同研究の継続可否については、年度末ごとに立命館大学と協議のうえ、判断してまいります。

日東精工は、環境に優しい革新的な技術の実現を通じて、未来の持続可能な社会に貢献してまいります。 

 

 



 

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