【軽量化支援ねじ】ねじ自体の軽量化方法とは?
(【軽量化支援ねじ】軽量化素材への正しい締結方法・ねじ選定とは?)では、軽量化の重要性、
クルマの軽量化実現方法、素材置換によるねじ選定の必要性についてご紹介しました。
今回は軽量化素材に合わせたねじ選定ではなく、ねじ自体を"軽く"して軽量化を実現する方法をご紹介します。
自動車は多くの部品に支えられています。
自動車は約3万個の部品からできると言われており、
実は、その中の約2000~3000点がねじなのです。
したがって・・・
ねじ1本の重量を0.5g軽量化させると、おおよそ車体重量1kgの軽量化に繋がることになります!
素材だけでなく部品レベルから軽量化を考えていくことが、今後の軽量課題になるといわれています。
軽量素材のねじは強度が足りない?
軽量ねじはその使用素材によって「強度不足」「ゆるみやすい」「焼付き問題」「割れ」が
発生するというイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか?
上記の問題から鉄→軽量ねじへの置換えを断念されるケースをよく耳にします。
しかし素材に合わせた処理や形状を持たせる事で、問題なく軽量を実現できる事例があります。
アルミ製締結部品
①タフアルム420×フリックス | ||
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製品詳細 |
アルミ製ボルト「タフアルム420」に摩擦係数安定剤フリックスを塗布することにより、摩擦係数を安定させることが出来るため締付けトルクに対する発生軸力が安定します。締付けトルクを管理することで狙い通りの軸力を確保し、締結したねじのゆるみや締結時にねじが破断するといった問題を解決します |
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特 長 | 駆動部潰れ防止 |
本来、アルミ材は強度的に弱いため、駆動部が潰れやすい傾向にあります。 摩擦係数安定剤フリックス009を使用することにより低いトルクで高い軸力を発生させることが出来ます。 その効果により駆動部にかかる負荷を低減し、駆動部を守ります。 |
凝着防止 |
アルミボルトを同質金属にねじ込むとカジリ、焼付きなどの凝着現象が発生する可能性があります。 摩擦係数安定剤フリックスを使用することにより、摩擦抵抗を低減し凝着現象を防止します。 |
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軸力の安定化 | アルミ材同士の締結は締付けトルクが一定であっても、軸力がバラつく可能性があります。タフアルム420は軸力のバラつきも抑えることができ、安定した締付けが可能になります。 | |
軽量化 |
アルミ材を使用することによりねじ自体の軽量化を実現することができます。 また冷間圧造技術により、頭部形状を小さく、低くすることができ、製品のさらなる軽量化、省スペース化に貢献します。 |
②アルミ製ギザタイト | ||
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製品詳細 |
樹脂用ゆるみ止めねじ「ギザタイト」をアルミ製で製造することができます。 樹脂用・セルフタップ化・アルミ製と3つの要素から軽量化を実現します。 |
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特 長 | 樹脂へのセルフタッピング | |
振動や温度変化によるゆるみを防止 | ||
鋭角なねじ山がねじ込み時の応力を緩和しボス割れ防止 | ||
軽量化 |
③タフアルムZ | ||
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製品詳細 |
アルミ合金へのセルフタップが可能なアルミ製タッピンねじ。アルミは鉄の比重の1/3であるため軽量化に貢献します。 同質金属同士の締結により、電食の防止、リサイクル性向上、締付けの信頼性も向上します。 |
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特 長 | アルミ材へのセルフタッピング | |
軽量化 | ||
電食防止 | ||
同質金属同士の締結によるゆるみ防止 (熱膨張差によるゆるみの懸念を解消) |
④冷間圧造部品 | ||
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製品詳細 |
切削加工や数点の部品を組み合わせて使用していた製品を圧造化し大幅なコストダウンを可能に。段付き、小判形状、四角形状、偏芯など様々な部品ニーズに対応します。 |
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特 長 | コストダウン | |
軽量化 |
ねじの薄頭化
頭部の薄頭化も軽量化に効果的です!
①ラミクス (精密0番十字穴頭部対応) | ||
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製品詳細 |
頭部高さ、わずか0.2mmと従来比77%カット。締付け面を平面に近づけるフラットファスニングを可能にし、製品の薄型・軽量化を強力に支援します。 |
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特 長 | 薄型化・軽量化 | |
意匠性向上 |
②ラミメイト (JIS+十字穴頭部対応) | ||
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商品詳細 |
締付け面を平面に近づけるフラットファスニングを可能にし、製品の薄型・軽量化を強力に支援します。 |
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特 長 |
薄型化・軽量化 | |
意匠性向上 |
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