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新春座談会① 山崎市長、ポプラ社奥村様・千葉社長をお迎えして

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《新春スペシャル座談会》
当社代表取締役社長 荒賀誠が山崎善也綾部市長と
ポプラ社の前社長奥村傳さん・現社長千葉均さんを
お迎えして「つなげる大切さ」を語り合いました


当社は創業以来、地域に貢献することを企業理念に謳い、
近年はサステナビリティ経営を推進しています。
新春スペシャル企画として3人のゲストをお招きして、
当社代表取締役社長と次代、次々代のために守るべきものを
「つないでいく」大切さを語り合っていただきました。




綾部の新しい図書館はワクワクがいっぱい

荒賀誠当社代表取締役社長(以下:荒賀):きょうは出版社ポプラ社前社長の奥村さんと現社長の千葉さんが綾部に来られるということで、急遽、山崎善也綾部市長も交えてのお話の機会を設けていただきました。リニューアルオープンした綾部市図書館を視察されたのでしたね。

奥村傳ポプラ社前代表取締役社長(現NPO法人絵本文化推進協会理事長 以下:奥村):今から10年前、2014年に『人生の「ねじ」を巻く77の教え』という書籍、これは日東精工さんの社員向け人財教育テキストを一般向けに再編集したものですが、この本をポプラ社から刊行しました。日東精工さんがこの書籍の印税をもとにポプラ社の児童書を購入し綾部市図書館へ毎年寄贈されていて、この寄贈式関連で何度か綾部に来ているうちに、図書館の館長さんやスタッフさんとも懇意になり、ステンドグラスの作品展や絵本の読み聞かせ会などのイベントをご一緒するようになりました。新しい図書館もいのいちばんで見なければと思って、ポプラ社の現社長、千葉さんをお誘いして、綾部にまいりました。

千葉均ポプラ社代表取締役社長(以下:千葉):明るくてワクワクする仕掛けがいっぱいの図書館でした。じつは私は今、子どものためにいろいろな活動をされている地域の人を取材して「ポプラ社通信」という形で発信しております。地方をいろいろまわってお話をうかがっていると、その土地土地にほんとうに素敵な人がいて、それぞれ得意分野をおもちなのですが、その才能が生かされずに埋もれているケースが案外多いのです。発表、発信の場がないから結局、知る人ぞ知る、まさに限られた世界になってしまっているのですが、この綾部の新しい図書館は地域のいろいろな方を巻き込んで広がりをもっていく……そういう発信の場、コミュニケーションの場にもなっていくのだろうなと、いろいろな可能性を感じました。

山崎善也綾部市長(以下:山崎):図書館設計の第一人者が徳岡設計の藤代義丈さん。その藤代さんが「いやあ、まいりましたよ。鬼のようにリクエストがたくさんあって」とユーモア交じりに挨拶されていましたが、あれこれいろいろと注文を繰り返したスタッフ。言葉を代えればそれだけ図書館愛の強い、想いあふれる図書館スタッフがおりまして、どこにも負けない素晴らしい図書館になったと自負しています。

                    当社代表取締役社長兼COO 荒賀誠

荒賀:奥村さんがおっしゃったようにこれまで当社では児童書を贈呈してきたのですが、今回の図書館リニューアルに際しては新しい取り組みをしたいと考え、最初は本棚を寄贈するということで進めていました。今、山崎市長がおっしゃったことにリンクしますが、どんどん設計が変わっていくなかで、御要望も変わってきて、ふつうの書棚ではおもしろくない、図書館をぐるぐるまわってもらうと楽しくなるというイメージを膨らませるために、それに合うような汽車の形をした紙芝居を収納するワゴンをお贈りすることになりました。

奥村:床に列車のレールが描かれていましたね。「この図書館は循環型図書館です」と前館長の生駒彩子さんがおっしゃっていました。本を読みに来る、本を借りる目的で来たのだけれど、なんかあそこのスペースもおもしろそうだ、あちらではイベントをやっていて興味がそそられる、なんだか気になることがいっぱいで、結局、図書館をあっちこっちまわる……ということのようですね。汽車のワゴンは動かないけれど、汽車に抱きついたり、乗っかったりするお子さんもたくさんいて、またそばにはトンネル型のベンチスペースがあって、子どもだけでなく大人も楽しくなってきます。

荒賀:静かに本を読みたい人には静読室があり、机の前はガラス張りになっているのですが、イスに座って前を見ると山の稜線が目の前に広がります。だから本を読むのに疲れたときはボーッと外を眺めているだけでも癒されそう。これは都会の図書館ではあまりみられないでしょう。ただ楽しいだけではなく、メリハリがありますね。

山崎:綾部市は12地区あるのですが、その全貌が一目でわかる大きな地図パネルも設置しています。そのパネル全体がマグネットになっていて、そこに、それぞれのエリアのイベント情報などを磁石でくっつけることもできるようになっています。〈ふるさとコーナー〉というのは、じつは地域の方があまり立ち寄らない〈図書館の墓場〉などといわれるそうなのですが、そんなふうにはならないように、地域の方が自分の暮らすところに愛情と誇りをもてるように工夫しました。

   
      当社が寄贈した汽車型紙芝居収納ワゴン         綾部市の地図は全体がマグネットになっている


ワクワクしている姿を見せることで
共感が生まれる

荒賀:奥村さんはあやべに何度かお越しになられていますが、千葉さんは今回が初めてだとうかがいました。きょうはまちなかだけでなく、郊外、里山のほうまで足を運ばれたそうですね。

千葉:たくさんのIターンの方がおられる集落、志賀郷をご案内いただきました。金田克彦さんという大工さんで農家民宿を営まれている方にお話をうかがいました。

山崎:綾部市は「移住立国あやべ」と謳って、移住希望者(Iターン)に向けたさまざまな施策を展開しています。移住といっても、ただ住む場所・家を見つければいいというわけではなく、仕事はどうする、学校は、病院はとさまざまな要素が絡んできます。それをこれはこの部署、これはあの部署というような縦割り対応だと、移住を希望の人には煩雑で不便極まりないでしょう。それで「定住交流部」という専門部署を設けています。移住されて「農家民宿」をされる方も増えてきて、30軒近くあるでしょうか。そしてその農家民宿をひとつにまとめるネットワークもできていますね。

千葉:そのひとつでお話をうかがったわけですが、金田さんはIターンの方を中心にいくつかの農家民宿と一緒に「小さな谷の小さなくらし(略してチータニ)」とういうプログラムをされています。これはひと言でいうと「子どものための農業体験」なのですが、ただ単に〈田植えをしました、芋掘りをしました〉という1回限りのものでなく、1年間を通したプログラム、毎月1泊2日で行う密度の濃いものです。
 大豆を育て収穫し味噌をつくったり、もち米を栽培し、それで餅つきをしたりといった栽培収穫加工のプロセスを体験するだけでなく……、雑草取りだって大事だし、水路が落ち葉やゴミでつまっていないかを確認して掃除することも大事です。あるいはネイチャーガイドさんを招いて、この鳴き声は○○といったように植物や動物の生態も一緒に学んで、五感で自然やくらしを感じてもらうものです。
 最初は子どもが田植えをしている姿をお母さんやお父さんがスマホで一所懸命撮影されている。しかし子どもはしばらくするとその作業に飽きてくる。でもやるべき仕事は残っている、はかどらないから、仕方がないからお父さんやお母さんも田植えに参加することになるのだけれど、いつの間にか親のほうが夢中になって楽しんでやっている。そして、その大人が楽しんでいる姿を見ると、俄然、子どもたちの目が輝いてきて、また一緒に熱心に取り組むようになる、というようなお話をうかがいました。私は常々、子どもにとっていちばん大事なことは親が働いている、生き生きしているところを見せることだと思っています。

           古くは「江戸川乱歩」シリーズや「ズッコケ三人組」、若い世代には「かい
           けつゾロリ」をはじめ「おしりたんてい」等のロングセラー、ベストセラー
           でおなじみのポプラ社代表取締役社長、千葉均さん。千葉さんは「ポプラ社
           通信」(連載「こどもの学びが未来をつくる ポプラ社社長・千葉均が見る・
           聞く・話す」)で、全国各地で子どものための先進的な取り組みをしている
           自治体や団体を取材し、発信されている       ※詳しくはこちら



荒賀:
当社でもお子さんを対象にしたプログラムをいくつか用意しています。「ジオカルテ」という地盤調査機で実際に穴を掘ってもらいながら、SDGsについて考えるというイベントを夏休みに実施したほか、秋には商工会議所の青年部との連携で「キッザニア」ならぬ「あやザニア」という子どもの職業体験プログラムにも協力して、小学生が紙粘土でねじをつくったり、0.6ミリの小さなねじ締め体験なども行ったりして、大好評でした。千葉さんが今、おっしゃった、働いている姿を子どもに見せるということは本当に大事だと思いますね。コロナでいったん中断していましたが、働く姿を子どもたちに見せる、工場見学なども復活させていければと思います。

奥村:今は親が用意しすぎる、与えすぎる傾向にあるけれど、子どもはいろいろなものを見立てながらどんどん想像を膨らませていきます。与えるという上から目線でなく、一緒に行う、ともに楽しむということが大事ですね。

             職業体験「あやザニア」では小学生に紙粘土でのねじづくりを通して、
             楽しみながらねじの仕組みや大切さを学んでもらった
                               (2023.10.14 日東精工にて)


→後編はこちらからご覧ください


※本ページの内容は、ニュースレター1月号にも掲載しています

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