イーセップ㈱との連携を深め、環境分野で新事業を創出
イーセップ㈱との連携を深め
「防爆型有機溶剤リサイクル装置」を
開発し、環境分野で新事業を
創出していきます
当社は昨年8月にナノセラミック分離膜技術を有する
イーセップ株式会社と業務提携契約を交わしましたが、
本年、6月27日に同社と新たに共同開発契約を締結しました。
関係をより深め、環境関連のプロジェクトをより本格化させてまいります。
本年6月27日に共同開発契約を締結しました。
写真右がイーセップ㈱代表取締役社長澤村健一さん。
左は当社代表取締役社長荒賀誠。
日東精工はサステナビリティ経営を推進し「環境問題」にも真摯に取り組んでいます。工場の屋根にソーラパネルを設置したり、化石燃料由来の電気エネルギー消費を減らしたり、リサイクル・リユースを徹底しゴミをゼロに近づけたり、あるいは地域の河川の清掃であったり、里山を間伐したり植樹したりのモデルフォレスト運動……こういった比較的わかりやすいものはもちろんですが、そのほかにも「環境問題」にはさまざまなアプローチがあり、たとえば当社の高機能で付加価値の高い製品群は本来の機能に加えて、省エネルギー、省資源、省スペース、省コスト、軽量化といった点でも、環境負荷を減らすことに役立っています。
私どもの経営理念は「社会に貢献する」ことであり、これからもこれはずっと揺らぐことはありません。そして中期経営計画「Mission G-second」では「環境」を重要な成長分野の一つとして位置づけしています。既に述べたように、当社ではさ
まざまな高付加価値製品の開発を通して、結果的に環境問題に貢献していますが、さらに踏み込んで〈環境にやさしい〉〈環境保全の役に立つ〉ことを前面に打ち出した技術や製品を開発していくことが、よりお客様ニーズにお応えすることになり、また世界的課題の解決にもつながる。そして新規顧客の獲得、さらには日東精工グループのブランド価値を高めていくことにつながるという考えに基づくものです。
その環境戦略の一環として、今般、「ナノセラミック分離膜技術」を有するベンチャー企業・イーセップ社と共同開発契約を締結し、有機溶剤リサイクル装置の開発をはじめとする環境ビジネスに本格的に着手することをプレスリリースしました。
イーセップ社の分離膜技術に、日東精工が、各種プラント設備や食品、薬品メーカの製造設備で長年培ってきた防爆技術、あるいは流量計の開発などで知見を重ねている流体制御技術などを組み合わせることで、これまでにない「防爆型有機溶剤リサイクル装置」を開発し新事業を創出するものです。これまで有機溶剤を用いるリサイクル市場では大量のエネルギーを使用してCO2を排出してきましたが、イーセップ社の分離膜を用いた分離方法に置きかえることで、リサイクル回収率を大幅に向上させ、CO2の排出量も大幅に削減することができます(目標を50%削減に設定する画期的製品)。
イーセップ社とは昨年8月に業務提携契約を交わし準備を進めてきましたが、今般、新たに共同開発契約を締結し、総額2億円(出資金1億円・共同開発費1億円)を拠出。2025年3月を目標に開発を進め、同年4月に開催される「けいはんな万博2025」にもデモ展示をし、業界に旋風を巻き起こしていければと願っています。
■イーセップ社と共同開発の目的と事業展開
有機溶剤リサイクル分野の早期事業化
および分離膜生産体制の構築
①「防爆型有機溶剤リサイクル装置」の開発・製造・販売
②「シリカ分離膜管製造装置」の開発・量産体制支援
③「シリカ分離膜管」の製造・販売
・・・環境意識の高まりからイーセップ社が販売するシリカ分離膜管の需要が
拡大しており、当社の生産技術力を用いて「シリカ分離膜製造装置」の
拡大支援を行い、「シリカ分離膜菅」の単品販売も視野に入れています
■期待される効果
・・・お客様が、シリカ分離膜を利用(搭載)した有機溶剤リサイクル装置を
用いることで、化学プラントのエネルギー消費が低減し、リサイクル時の
CO2削減に貢献。化学産業分野におけるCO2排出量のうち、蒸留工程で
約40%ものエネルギーを消費(経済産業省 化学課調べ)しており、
本製品の実用化により50%削減を目指します。
京都・綾部から世界へ、カーボン・ニュートラル社会の実現を支援して
まいります
■市場規模
・・・有機溶剤リサイクル装置の市場規模は、おおよそ25億円と試算
(当社調べ)
※本ページの内容は、ニュースレター8月号にも掲載しています