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【ニュースレター・2018年12月号(第48号)】画期的新技術「AKROSE(アクローズ)」

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「ニュースレター」は毎月15日発行の社外報です。(メルマガ読者には翌日の16日に配信)

日東精工の取り組みや旬のTOPICS、コラムなどお役立ち情報をお届けしています。

今月号はこちら

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ファスナーの冷間圧造技術をベースに異種金属接合で

新しい時代のニーズに応えていきます

 

当社ファスナー事業部の新しい技術「AKROSE」は10月17日に発表をしたばかりですが、
自動車業界をはじめ様々な分野で高く評価され、既に多くのメディアでも取り上げられています。
今号はこの「AKROSE」と、やはり11月14日にプレスリリースした制御システム事業部の
「KizMIL(キズミル)Ⅱ」、2つの新しい技術、新しい製品を技術者が解説していきます。

 

~まず「AKROSE」 ですが、その開発の経緯について

 最近は「マルチマテリアル」という言葉をよく耳にするようになりましたが、異なる性質の金属をつなげる「異種金属接合」についてはかなり以前から取り組むべきテーマのひとつになっていました。約3年前に自主研究のような形でファスナー(工業用ねじ)をつくる圧造技術をベースに研究を進めたときに「成功の芽」が見えてきたわけです。量産できるという目途がついたところで、本格的、いわば特命プロジョクトのような形で開発を進めてきたものです。異なる金属を接合するという点では比較的早い段階でクリアはできたものの、強度や導電性などお客様に安心して提供できるものか、満足いただけるものなのかをしっかり解析していく必要がありました。昨年7月に京都市内に開設した「京都R&Dセンター」が京都市成長産業創造センター内にある施設として高い解析装置を使える環境にあったので、こちらとも連携をはかって開発できたものです。

 

~「画期的」とか「凄い」という形容をいただきます。技術系の方ならピンとくると思いますが、一般の方にその特徴をやさしく説明すると……
 まず異なる金属を接合するメリットは低コスト、省エネ、軽減化などに役立つということです。コストが高いものや重いものを違う素材に置き換えていけばいいのですが、簡単に置き換えられない場合があります。そこで必要なところを残し他の部分を代替するという発想で生まれるものがマルチマテリアルです。たとえば電気を通す(導電)には銅がいいけれど、コストがかかれば加重もかかります。ならば銅とアルミニウムを接合したものをつくれば、低コストにも軽量化にも貢献でき、しかも導電という目的を達成できるというものです。「異種金属接合」にはもちろん、ねじ締結がありますし、「かしめ」もあります。溶接もあれば、接着剤を使うという方法もあります。これらの異種金属接合と比べ「AKROSE」はより密着度が高いというのがいちばんの特長で強度や長期の信頼性という点でも優位です。

 そして接着剤(化学溶剤)を使わないので耐熱性に優れる、溶接をしないので火花が飛び散らない、環境・安全面でもメリットがあるわけです。

 さらに、もともと当社のファスナーの冷間圧造技術をベースに開発した技術ですので、新技術でありながら、これまで60年以上ファスナー事業で培ってきた知見を活かせるということです。

 

 

 

~つまり、当社では冷間圧造品をたくさん開発し、年間300種以上の製品をマーケットに出していますが、その延長にあるということ?
 そうです。そして「AKROSE」は「こういうものだ」という形があるものではありません。「これとこれをこういう形で組み合わせたい」と
いうお客様のニーズに合わせてつくり上げていくものです。安全面を最重要視するシーンもあればコスト面での制限がかかる場合もありますが、それらのニーズに「お客様満足度120%」でお応えできるという意味では、これまでのファスナーと変わることはありません。実際、既に自動車分野をはじめ多くの業界からお問い合わせをいただいており、試作も始まっています。
 また、その一方で、これまでになかったまったく新しい技術ですので、いままでお付き合いのなかったお客様との出会いも大いに期待ができるものです。新しい出会いがさらなる化学反応を起こすことも期待しています。当社ではファスナー製品に製品ロゴをつくることは少ないのですが、新しい時代を切り拓いていく技術であるという強い思いから「AKROSE」(「AKROS=最高+CLOSE=密着」という意味)と命名しロゴも作成。

 また展示会などには通常数多くの製品や技術をラインアップさせますが、「接着・接合EXPO」ではこの「AKROSE」のみの出展としました。

 

 

 

振動検査装置「KizMILⅡ」は不良や不具合をすばやく検知し

損失を減らし、企業価値を守っていきます

 

当社制御システム事業部の「KizMIL(キズミル)」は加工・組立の際に発生する振動(AE:アコースティックエミッション)を監視、外観検査だけでは見つけにくい破損を発生と同時に検知するものです。2004年に発売、その精度とコストパフォーマンスから高く評価され、大手自動車メーカや組立メーカ、部品メーカに多数採用されてまいりました。
 今般、新たな機能を備えた新型の「KizMILⅡ」を開発し、11月14日に発表しました。
 不良品や欠損品などの品質問題が表面化すると対象製品に限らず、企業体質そのものが疑われ、品質問題を起こしていない製品や事業にまで影響が波及することも考えられ、近年その傾向はますます強まっています。一方では、製造設備の高度化・複雑化が進み、そこに取り付けられた部品や工具・金型などの劣化・破損を発見することが難しくなっています。
 検査工程では高精度な機器が使用されていますが、検査機器には良否を判定して不良を見つけるだけでなく、不良の原因を調査し、不良の発生を予防することが求められています。これらを解決する製品を提供することが「お客様満足度120%」につながるのです。「KizMILⅡ」は①広帯域の振動を観測し、②その周波数をお客様ニーズに合わせて調整が可能、そしてこれまで1CH対応であったものが、③ 2CHに拡張し、さらにリアルタイムでの検査が可能になったものです。当社の検査技術が日本の安心・安全をサポートしていきます。

 

 

 

皆の気持ちがひとつにまとまった

グローバルQC・改善発表会2018

11月5、6日「グローバルQC・改善発表会」を開催しました( 5日が日本大会、6日が世界大会)。当社創立80周年記念事業の一環として、また中期経営計画「日東パワーアッププランFINAL」に掲げている「グローバル力の強化」「人財力の強化」の総仕上げとして行ったものです。
 日東精工の現地法人のうち台湾(SHI-HO)、中国(NPS)、インドネシア(NAI)、タイ(NST)、マレーシア(MPM)から選抜された社員16人が来日、綾部の本社でプレゼンテーションを行いました。
 それぞれの国の文化や習慣が違うので、日本的やり方を一方的に押し付けてもうまくいくものではありませんが、日本の「KAIZEN」は各国で受け入れられ、今回はそれぞれの国の事情に即したテーマで発表(マレーシアのMPMは今回は特別聴講)。改善報告の前には各国語での自己紹介ならびに現地法人の様子もビデオ映像で紹介されました。総勢300人近くが出席したのですが、「あまり知らなかった海外の様子がわかった」「発展途上の人たちの工夫・努力を知り初心を思い出した」「日東精工という会社の素晴らしさ、温かさを実感した」という声がたくさんありました。
 世界大会前日に開催された日本大会も来日メンバーが出席するということもあって、例年以上の活況となりました。来日メンバーは11月4日に綾部入りし改善発表だけでなく、各工場見学をはじめ様々な特別研修を受け、「とても充実した時間でした」と感想を残し、12日に帰国しました。

 

そして地元綾部の中学生と心温まる交流会


 日東精工が本社をおく綾部市は人口わずか3万3000の小都市です。さまざまな国の人が一堂に会すことは多くありませんので、この機会を生かして地域貢献をということで、11月9日は来日メンバーが午前は綾部市の山崎善也市長を表敬訪問、そして午後からは綾部市郊外にある全校生徒数74人の豊里中学校での交流会を実施しました。
 中学校ではまず2年生の代表5人が英語で学校紹介をしたあと、2~5人の班に分かれてそれぞれが事前に用意したふるさと自慢やユニークな人紹介を、どれだけたくさんの国の人たちとコミュニケーションできたかを競う感じで入れかわり立ち替わりプレゼンテーション。最初は少し硬い雰囲気でしたが、あっという間に打ち解けて、笑顔や歌声まで出るようになり、午後の授業2コマ、約2時間があっという間に過ぎていきました。最後は生徒たちがつくった列の間をハイタッチしながらのお別れとなりました。

 

 

 2.【TOPICS】

 ・ニュースレターで振り返る2018年

 ・受験生応援ゆるみ止めねじプレゼント 詳しくはこちら

 ・ミクロのねじがマクロに広がると世界的歌手・喜納昌吉さんが絶賛

 ・「MUELIGHT」のオンライン販売が開始。店頭販売も充実していきます 詳しくはこちら

 ・140万分の12。SHI-HO社が「中華民国経済部第二十一回小巨人奨」を受賞 詳しくはこちら

 ・ASEAN最大の見本市「METALEX」(タイ)と「接着・接合EXPO」(幕張)に出展しました

 ・「人権を考えるセミナー」を綾部市教育委員会と共催しました

 ・ねじの大切さを伝えるかわいい絵本

                                          

3.【正己語録⑫】

  心のセンサーを働かせる

 

4.【連載⑫・あやべちょっと寄り道】

  あやべ特産館で見つけた「繭玉小町」でお肌つるつる

 


 

 ・PDF版はこちら

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