【ニュースレター・2020年12月号(第72号)】障がい者が安心して能力を発揮できる!「日東精工SWIMMY(株)」

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障がい者が安心して能力を発揮できる特例子会社
「日東精工SWIMMY」を
ご紹介します
障がい者雇用のためにつくられた特例子会社「日東精工SWIMMY株式会社」。
今秋には京都府から「はあとふる企業」に認定されています。
昨年9月に設立し、今年1月に事業をスタートしてから
1年を迎えようとしています。会社の現況、そして今後めざすところについて、
代表取締役社長 檀野佳子が紹介いたします。
~日東精工SWIMMYはどんな会社でしょう?
障がい者が安心して能力を発揮できる環境を提供する特例子会社です。従業員が1000人なら22人というように、企業の規模に応じて障がい者を雇用することが国で定められています(法定雇用率)。特例子会社の場合、その障がい者が親会社に雇用されているとみなされ、法定雇用率を算定できます。親会社にとって障害者雇用を進めやすくなるということです。
また、「福祉就労から一般企業へチャレンジしたい」「自分を成長させたい」と、そんな障がい者の勇気を後押しできる会社でありたいと考えています。
~まずは障がい者雇用を促進する、新たな就労の
場をつくったということですね~
人種や国籍、性別、学歴などの「多様性」のひとつとして、障がい者それぞれの経験や能力、考え方が認められ、活かされている状態が理想です。
障害者雇用促進法では、事業主に障がい者への「合理的配慮」を義務付けています。これは障がい者の個々のニーズに応じて、障がい者の能力の発揮を妨げる社会的障壁を取り除くことです。具体的には①物理的配慮(バリアフリーなど設備面)、②意思疎通の配慮(筆談、手話、点字、わかりやすい表現など)、③ルール・慣行の柔軟な変更(勤務時間の変更や小休憩を挟む)などです。とくに②の意思疎通は、個々のニーズが多様で、他人からはわかりづらく、本人自身も認識していないといった点で配慮がとても難しく、本人との信頼関係が重要です。外部のアドバイザーからは、「丁寧なマネージメントをしなさい」「そこには必ず理由がある」「そこを丁寧に聞きだしなさい」とアドバイスを受けています。
特例子会社ではこういった「合理的配慮」をしやすくなりますから、職場定着につながりますし、障がい者雇用のノウハウも蓄積できます。「親会社の障がい者雇用の意識が薄れてしまう」「障がい者の業務が限定されてしまう」といった注意すべき改善点もありますが、障がい者雇用の会社であることが明確な特例子会社であるということで、障がい者が安心して働ける場所になるということです。
まだまだ理想通りといかない点もありますが、努力を積み重ねて理想に近づいていくしかありません。本人はもちろん、家族、外部支援者、地域の福祉関係の方々と信頼関係を築き、理想に近づけていければと思っています。
~どんな体制? なにを目指していますか?~
障がい者6名(身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者)で、フルタイム、週3日勤務、短時間勤務、始業・終業時間変更などフレキシブルな勤務体制をとっています。業務は社内便(郵便物)の仕分け・配達/機密文書のシュレッダー/保管文書のスキャニング、入力作業/ポリ箱の修正/プログラミングによるIT化推進/金属製品の面取り作業など多岐にわたります。
特性に応じた作業分担表をつくり、曜日や午前・午後で作業を変更するなどして、作業者の集中力の持続、リフレッシュ、仕事の可能性を広げることにつなげています。1週間単位、1ヶ月単位の出来高目標数値も見える化しています。
また、写真や図を入れた作業手順書の作成、治具・工具の作成など、その作業が可能になるよう工夫をしています。採用基準やマネージメントプロセスの仕組み化と定着も図っていますが、これは、障がい者が安心して働ける環境を提供するために必要最低限のものであり、障がい者雇用のマネージメントを一定水準で行えるようにすることが目的です。他にもKYT(危険予知訓練)を従業員だけで行ってもらい、ここから従業員のリーダシップとフォロワーシップの両方を醸成したいと考えています。
いまは日東精工グループ内からの仕事がメインですが、自治体など公的機関や他の企業からの仕事も増やしていきたいと思っています。みなさまの「生産性向上」「柔軟な働き方の導入」に当社(障がい者の能力、活躍)がお役に立てれば幸いです。
~なにかエピソードはありますか?~
会社を設立してから約1年が経過しましたが、社員同士が支えあって仕事をしています。得意分野には秀でていますので、教えてもらったり、助けてもらったりすることが多々あります。
同僚にやさしい人、家にある花をもってきて玄関前に飾ってくれる人、納品・配達に来られる業者の方やお客様に大きく元気な声で応対してくれる人、コツコツと集中して着実に仕事をこなしてくれる人、休んだ方の仕事をフォローしてくれる人、苦手な作業を克服しようと試みる人などなど、感謝する機会がたくさんあります。
また、「ICTを活用した野菜づくりをしたい」、「パソコンができるようになりたい」といった夢をそれぞれがもっています。
特例子会社ですが、一般の企業と同じく継続的に運営していかなければなりません。障がい者の特性や強みを活かして、いずれ日東精工SWIMMYならではの製品やサービスを生み出していくことができれば、従業員の喜びややりがいにもつながりますし、それが継続的運営と当社の利益にもつながっていくと思います。いろいろな方の理解と支援のもとで、日東精工SWIMMYを一歩一歩成長させていきたいと考えています。
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