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【ねじの知識】小ねじ・タッピンねじ・タップタイト何が違うの?

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小ねじ

ねじにはオスとメスがあります。オス側である「おねじ」はねじの円筒または円錐部分の外側にねじ山(ギザギザ)があり、メス側である 「めねじ」は内側にねじ山があります。おねじめねじの組み合わせによる締結がねじの基本締結となります。
一般的に呼ばれている小ねじ(ボルト)はおねじであり、ナットはめねじになります。
小ねじ

   小ねじ(おねじ)

めねじ

  めねじ(ナット)

特徴

小ねじはナット(めねじ)を使用した締結を行うことにより、小ねじの頭の座面がめねじに着座(接触)するまではほとんど抵抗なく ねじ込むことができます。 ねじ込む時の抵抗がほとんどないことにより、締付ける力をロスすることなく締結物に伝えることができるため、タッピンねじ・タップタイト と比べ高い軸力(軸方向にかかる力、締結の強さ)を得ることができます。 小ねじは高い軸力(締結の強さ)で締結できるのがメリットですが、振動・熱衝撃等により頭部座面と相手材に隙間がうまれ軸力が弱まると、 ねじ部での抵抗がないため簡単にゆるんでしまうデメリットがあります。 ねじ部での抵抗を増やしゆるみにくくする方法として、接着効果や摩擦効果のある塗布剤をねじ部に塗布し使用されることもあります。

タッピンねじとは

タッピンねじとはめねじ加工が施されていない相手材の穴(下穴)にねじ自身のねじ山でめねじ山を塑性成形させながらねじ込み締結できるねじのことを言います。また、相手材にめねじ山を塑性成形させながらねじ込むことをセルフタップと言います。
めねじ加工・インサートナット等が不要であることなどから締結コストを下げる、作業効率を上げるなどの目的でよく利用されます。
タッピン

タッピン2種

タッピン

特徴

めねじ加工がされていない下穴にねじ自身のねじ山でめねじ山を塑性成形させながらねじ込むため、ねじ込み始めから抵抗がかかります。ねじ込む時に抵抗がかかることにより、締付ける力が抵抗分ロスとなり小ねじと比べ軸力が低くなります。
小ねじと比べ軸力は低くなりますが、振動・熱衝撃等により頭部座面と相手材に隙間がうまれ軸力が弱まっても塑性成形による相手材のねじ部へのスプリングバックなどの抵抗があるため完全にはゆるまずゆるみにくい状態が保持されます。

タップタイトねじとは

通常のタッピンねじはねじの胴部が円形状をしているが、タップタイトはねじの胴部がおにぎり(三角)形状をしております。タッピンねじと同様にめねじ加工が施されていない下穴にねじ自身のねじ山でめねじ山を塑性成形させながらねじ込む締結を行います。
タップタイトはタッピンねじより作業性・信頼性に優れ幅広い業界で使用されており、弊社の得意とするねじになります。様々な種類のタップタイト製品をラインナップしており、材質や用途にあった最適なねじや締結に関する提案を行っております。
タップタイトねじ

Bタイト

タップタイトねじ

タップタイトの機構

■A、B、Cの3点で相手材を押し広げめねじ成形を行います。この場合、三角形の辺部Dでは、おねじがめねじより逃げているため、相手材の内部応力は緩和されています。
従って、ねじ面との接触抵抗が少なくなりねじ込みトルクは低くなります。

■めねじ材のスプリングバックにより、A、B、Cの3点では応力集中状態、D部分ではA、B、C部で押し広げられためねじ材の収縮がおこるため戻り止めとなります。

タップタイトねじ
タップタイトねじ

特徴

タッピンねじと同様にねじ込み始めから抵抗がかかりますが、胴部がおにぎり(三角)形状をしているため、タッピンねじに比べねじ込む時の抵抗を軽減したねじ込みが可能になります。
また、ねじ込み後はスプリングバックによりおにぎり(三角)形状の底部に相手材(めねじ材)が収縮されるため戻りに対する抵抗となり高いゆるみどめ効果を発揮します。 そのため振動・熱衝撃等により頭部座面と相手材に隙間がうまれ軸力が弱まってもねじ部による高いゆるみどめ能力を発揮します。

タップタイトの下穴設定注意事項

タップタイトねじは下穴に直接ねじ込むため下穴径の設定が重要となります。
下穴径が大きすぎるとねじ込み性は良くなりますが、引抜強度の低下やゆるみやすさにつながる可能性があります。
下穴径が小さすぎるとねじ込みトルクが高くなり作業性に支障をきたす可能性があります。
適正な下穴径はねじの種類・嵌合長さ・相手材などの条件やゆるみ止め・ねじ込み性など求める内容を考慮して設定をおこなう必要があります。

 

※目安条件表はこちらからダウンロード可能です

 

 

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