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【ニュースレター・2019年6月号(第54号)】すべてがつながっている時代 セキュリティ&セーフティを強靭に!

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「ニュースレター」は毎月15日発行の社外報です。(メルマガ読者には翌日の16日に配信)

日東精工の取り組みや旬のTOPICS、コラムなどお役立ち情報をお届けしています。

今月号はこちら

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すべてがつながっている、

つながっていく時代

セキュリティ&セーフティを強靭にすること、

人を育てることが大切!
 

今号の特集は弁護士の岡村久道先生と

当社代表取締役社長材木正己との対談です。

岡村先生は情報学の博士号をもち、内閣サイバーセキュリティセンターや

総務省、経済産業省、厚生労働省などの様々な部会の

委員や座長を務められています。岡村先生に知的財産をどう守るか、

情報セキュリティをどうするかといったことなど、

また日東精工を外から見てどう評価できるかなどをうかがいました。

 

 

岡村先生と材木社長①



材木正己 当社代表取締役社長(以下 材木):岡村先生には25年、四半世紀にわたって当社をみていただいています。先生は企業だけでなく、各官庁のいろいろなプロジェクトの委員も務められておられますね。

岡村久道弁護士(以下 岡村):厚生労働省発行の「冊子」をご参考までにお渡しします。「労働安全衛生法」という法律があります。昔は危険な職種などの安全対策をどうするかがメインでしたが、今は長時間労働やセクハラ、パワハラ、そしてそれにつながるメンタルヘルスの問題、うつ病・・・・・・男性と女性で受け止め方や対応の仕方も違いますから、こういった従業員情報にどう対処していけばいいのか、各界の専門家が集まって知恵をふり絞ってこの冊子をまとめました。私も法律的な観点から発言させていただいております。

材木: ありがとうございます。ぜひ、勉強させていただきます。私どもも健康経営宣言をしたり、この4月からはダイバーシティ推進室を設けたりしていますが、これは車を運転していくための免許証だと思っています。いくら業績を上げていても、こういうところがしっかりしていないと、やはり城は崩れていくと思っています。ただ、パワハラにしてもセクハラにしても、厄介なのは同じようなことが問題になるときもあれば、ならないこともある・・・・・・。

 

岡村:上司に言いにくいから自分で抱え込んでいるとか、伝える相手によって対応が違ってくるという問題があるわけです。やはり第三者、客観性が必要になります。御社では「内部通報窓口」を設けられ、私どもがその窓口になっています。内部通報というと「タレコミは裏切り者」というイメージを抱く人がいますが、それはまったくの誤解です。ときには勘違いのクレイマーもおりますが、会社を良くする、会社を救うために不可欠な安全弁ですね。

 

会社は変わらなくとも、

若い人の意識は変わってきている


材木:お客様にとっても、会社にとっても、そして従業員をはじめ世間全般にとっても満足できるもの、つまり「三方良し」の関係が理想だと思っています。しかし、これは会社が健全な財務体質でなければ、その実現は難しい。働き方改革、労働時間短縮といっても、生産性が減っていけば企業力は落ちてしまい、国際競争に負けてしまいます。

 

岡村:なかなか難しい問題です。ただ欧米などに比べ日本企業の時間当たりの生産性が必ずしも優れていないのは客観的事実です。たとえば〈今日の担当業務は完了したが、自分だけ先に帰るのは申し訳ないから残業しよう〉といった"ゆがみ"は修正していかなければならない時代でしょう。それから定年が65歳、いずれ70歳まで延長が予測されます。もちろん、健康で長生きなのがベストですが、病気になることもあるわけです。大病したらリタイア、隔絶されるのでなく、治療と仕事が両立できる体制づくりもこれからのテーマです。

 

材木:女性についてもいろいろな働き方があるのも良くて、キャリア志向の女性がいる一方で、結婚、出産、育児を大事に考える女性がいてもいい。わが社では今年からジョブリターン制度も設けています。いずれにしても、企業の稼ぎ力を落とさないこと、短時間労働と生産性をどう結び付けていくかが課題ですね。

 

岡村:欧米などではトップエリートといわれる人ほどモーレツに働いています。日本でも専門職には労働時間の制限をもうけていません。〈時短〉だけを取り上げるのでなく、いろいろな選択肢があること、バランスが大事ということでしょう。また、若い人の意識がどんどん変わってきているので、それをしっかり把握することも大事ですね。

 

材木:おっしゃる通りですね。自分が若いころは貧乏でハングリーで、がんばってカメラを買おう、次は車、家を買おうとガムシャラが当たり前でした。でも今は豊かになって最初からブランド品をもっていてガツガツしていない。会社で無理に偉くならなくてもいい、役職につかなくてもいいという人も増えています。

 

岡村:昔、〈自分探し〉なんて言葉が流行りましたが、〈自分の夢を実現させたい〉という希望をもっている若い人は今も多いようです。この夢の実現と会社をどうリンクさせられるかですね。私どもの事務所でも、若い弁護士にその人の得意分野を見つけて任せると生き生きと仕事をこなしてくれます。ある程度責任を与えて任せることが大事ですね。もちろん、お客様に損失を与えない、迷惑をかけないというのが大前提で、しっかり骨を拾ってあげる(フォローする)ことが必要です。

 

材木:私は常々「もっと要領よくなれ」と言っています。要領よくといってもこずるいことをしろということではありません。失敗はしてもいい。しかしそれを糧にしろ、失敗を繰り返すなということです。

 

岡村:〈失敗は発明の母〉という言葉がありますが、ご指摘のように自分の失敗から何を学んで今後に最大限活かすかという前向きな姿勢が大切です。



岡村 久道(おかむら ひさみち)

弁護士法人 英知法律事務所所属弁護士、博士(情報学)。京都大学大学院(医学研究科)非常勤講師。JPPCERT/CC理事。フィッシング対策協議会会長。

総務省「情報開示分科会」座長を務めるほか、これまで経済産業省「産業サイバーセキュリティ研究会」、内閣サイバーセキュリティセンター「サイバーセキュリティ戦略本部 普及啓発・人材育成専門調査会」、厚生労働省「健康情報の取扱いに関する検討会」など数多くのプロジェクトに係る。著書は『個人情報保護法』『情報セキュリティの法律』(いずれも株式会社商事法務)ほか20冊を超える。平成21年度情報化促進貢献個人の経済産業大臣賞・平成25年度情報通信月間総務大臣表彰(個人)

 

 

綾部に本社をおいているのは

じつは最先端なこと!?

 

材木:それで先生にお尋ねしたいのですが、弁護士というお立場から、外からご覧になったとき、当社はどんなふうに見えるのでしょう。

岡村:日東精工さんとは25年以上のお付き合いになり、ここでは言えないいろいろなご苦労も見てきました。それから、じつは私の母の実家が御社の本社がある綾部というご縁もあります。また趣味が鉄道写真で今度、自費出版でSLの写真集を出そうかとも思っているのですが、昔は綾部あたりまでよく写真を撮りに行ったりして、御社の前を通ることもありました。だから〈身内〉という感覚がありますので、客観的な評価とは違うかもしれません。でも温かな雰囲気である、大きくグローバルであると同時にアットホームさが共存している会社であることは確かですね。

材木:ありがとうございます。私は常々、成長戦略、弥栄経営と話しています。会社が伸びていけば従業員もうれしい。今日よりも明日、明日よりもさらにその翌日、少しずつでいいけれど会社が良くなっていく、お客様も従業員も皆が幸せになっていくというのを願っているのです。それには皆のベクトルが同じ方向に向いていないといけません。先生から、アットホームだと評価をいただいて、ほんとうにうれしいですね。

岡村:どこのどの会社というということではなく、大都市圏に勤める若い人たちを見ていると残念に感じることがありますね。言葉や態度はとてもスマートだけれど、窮屈そうでのびのびできないというか、周囲の目を気にして縛られているというように見えます。

材木:情報をしっかりとる、お客様のニーズに応えていくために、当社でも広報マーケティング部門などは東京においています。私は月の3分の1ぐらい国内外あっちこっち飛び回っており、出張で東南アジアの各国を回ることも多いのですが、日本に比べて裕福ではないけれど、皆明るくて幸せそうな顔をしているように思います。でも帰国して、日本の空港に降り立つと、確かに皆が気難しい顔をしていますね。あまり愉快そうでないというのか・・・・・。それでも地方に帰ってくるとホッとしますし、わが家は会社からさらに車で30分ほどの郊外にあるので、休みの日に庭の手入れをしていると、あれこれ余分なことを考えることなくリフレッシュできます。

 

岡村:本社を綾部においておられるというのも、じつは案外、時代の最先端を行っておられるのかもしれません。たとえば空母を例にとるとわかりやすいはずです。安心して戻るところがあるから外で戦えるわけでして、帰れるところがあるというのは強みですね。

 

 

代表取締役社長材木正己

 

 

軽率行動は会社だけでなく、

自分自身をダメにする

 

材木:温かい、アットホームという評価をいただきましたが、ざっくばらんにお聞きしたいのですが、当社は100点満点とすると何点ぐらいの評価でしょう?

岡村:80点でしょうか? 他社と比べてこれがいい悪いでなく、また80点が100点から20点マイナスということではなくて、今後まだまだいろいろな取り組むべき課題が次々登場する時代環境にあるということです。私は総務省や経済産業省などの座長を務めているのですけれど、セキュリティ&セーフティの問題もそのひとつ。工場が不正アクセスされて製造ラインが止まったりしたら大変ですし、自社、中だけの問題でなく、特に産機事業部などの事業や製品に対してはこういう面での対策やフォローがますます求められるでしょう。トランプ大統領が特定の外国企業の製品の締め出しをしましたが、どこにバックドアが仕掛けられているかわからない。IoTで全部がつながっている、つながっていく時代ですから、セキュリティなどがより強靭で信頼性の高い製品の供給が求められます。

材木:SNSで起こっている問題などはどうとらえたらいいのでしょう。

岡村:これは「教育」が最優先です。居酒屋で酔っ払って同僚に文句を言うとか、家で奥さんに愚痴を言うレベルまではいい。でも、たとえば銀座や御堂筋で拡声器を使って人の悪口は言わないでしょう、恥ずかしいことはしないでしょうと。SNSで発信するということは、そういうリスクを伴っているということを周知徹底させていくしかありません。

材木:軽い気持ちでやったことが取り返しのつかないことになる・・・・・・。

岡村:場合によれば名誉毀損で逮捕され、損害賠償請求される、会社を懲戒解雇になる、自分の顔も名前も晒されるので次の就職もうまくいかず、家族も肩身が狭い思いをする。結局、人生を棒にふってしまうことになります。会社にとってマイナスなだけでなく、自分が重い責任を追及され家族も不幸になることをしっかり学んでもらうということです。一部の悪ふざけや炎上が話題になりますが、御社にとっても他人事ではありません。

材木:かつてはお年寄りのパソコン教室が人気だったのが、最近はスマホ教室が盛況だそうです。認知症の方が万が一はぐれても位置情報でどこにいるかすぐにわかるとか、小さな端末にいろいろな情報を納めることができるとか、便利は便利だけれど、一方で怖いモノという意識があまりない。

岡村:情報を漏らそうという悪意がなくても、メモ代わりに撮影していたものが漏洩するとか、この程度ならいいだろうとSNSに上げた情報がその他の情報の組み合わせで全体像がわかってしまう。しっかりとしたルール決めも大事です。先ほども申し上げたような、セキュリティ&セーフティにつながっていくのです。

材木:先生の事務所に研修をお願いしているそうですね。ぜひ、教育してください。

 

 

 

オープンにすべきことと

しっかり守るべきもの

 

材木:セキュリティの話がでましたが、特許や知的財産についてもお聞きします。私は技術が大事、特許を取ることが大切だと思っています。当社が今まで以上にグローバル化を進めていくなかで、こういったものをどう守っていくかも課題だと思っています。こちらが善意で技術を教えていても、相手が善人ばかりとは限らない。2次流出ということもあるわけですし、海外の山奥でこっそり使われていればそこまで追求していくことも難しい。

 

岡村:これからは知的財産を守る方向へ転換していくでしょう。ただ、実際は複雑です。特許としてしっかり守る、公開して「国際標準化」を目指すというオープン戦略と、それを実際に最大限活用するための技術ノウハウなどを営業秘密としてクローズドにして守るという区分を、自社の特質を踏まえて、しっかりと使い分ける必要があります。オープンクローズド戦略と呼ばれています。たとえばトヨタは水素自動車、そして次にハイブリッドカーの基本情報はオープンにしています。これは自分たちの技術を急いで国際標準化することを目的とすると同時に、たとえ基本技術をオープンにしても、パラメーター設定など細かい技術ノウハウの面では決して負けないという自信の表れでもあるわけです。

材木:私どもでは国内中心からグローバル化を進めています。今は海外の比率は27%ですがこの数字はこれからもっと大きくなります。単にいい製品・技術を提供するというのではなく、それぞれの国ごとに常識が違うということをしっかり認識していきたいと考えています。

岡村:これまで韓国が上手で、それを中国も追っているのがデファクトスタンダード(国際機関が定めるものではないが、事実上の標準化)とローカライゼーション(現地化)です。この部分が最近の日本が弱いところです。それぞれの国にあったニーズを掘り起こしそれに応えることも大事ですね。また、変化に気づく、変化についていくというのも大事ですが、変化のさらにその1枚も2枚も上をいくぐらいでないと今は勝ち抜いていけない・・・・・・。かつて優れたゼロ戦を開発したのに、それがことごとく撃墜されたのは戦術が変わったことへの対応ができなかったからだといわれています。ある公立学校の先生から、できの悪いのも困るけれど、できの良すぎるのも枠からはみ出て集合教育の場では困るというような話を聞いて、何たることかと失望しました。教育者がこじんまりとした枠組みをつくってどうするんだと・・・・・・。

材木:AIとかIoTのことが盛んにいわれています。もちろんこれらは素晴らしいものであるには違いないけれど、個々の積み重ね、ビックデータの中から生み出されるベストであって新しいものではありません。やはり最後は人、真のイノベーションや新しい技術は人が生み出すものだと思っています。日本には優秀な人は多いけれど、ずば抜けて、というのが少なくなったように思います。

岡村:技術開発という点では、たとえば〈精密ねじ、極小ねじではナンバーワンでどこにも負けない〉というようなフラッグを立てることができ、皆が同じベクトルに向かっているということが、御社の強みですし、右肩上がりの成長を維持している証でしょう。

材木:驕らず謙虚に、人づくり、モノづくりに励んでまいります。経営の透明化やコンプライアンスはこれからますます重要ですし、知らなかったからでは済まされない、それが命取りになることも多いはずです。先生にはこれからも厳しくご指導いただければと願います。今日は本当にありがとうございました。





 

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  「尽きた」といえるまで策を尽くしたか?

 

4.【連載⑱・あやべちょっと寄り道】

  やさしい気持ちになれるサクラティエ

 


 

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