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【ニュースレター・2020年7月号(第67号)】冷間圧造・転造技術を利用した「ギヤ部品」の開発

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「ニュースレター」は毎月15日発行の社外報です。(メルマガ読者には翌日の16日に配信)

日東精工の取り組みや旬のTOPICS、コラムなどお役立ち情報をお届けしています。

今月号はこちら

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大幅なコストダウンを実現する

冷間圧造・転造技術を利用した

「ギヤ部品」の開発

 

ファスナー浅井執行役員

 

 

 自動車業界を中心に電動化が進み、ギヤ(歯車)部品の大量生産を求められるようになっています。従来のギヤ部品は切削加工や研削加工で仕上げられるため、材料屑の発生による材料の損失が生じ、かつ多くの加工時間を要していました。

 当社では、切削加工を用いないギヤ部品の開発に取り組み、これまで当社で培われた工業用ファスナー(ねじ)の製造技術を活かした、冷間圧造・転造加工でのギヤ製品の開発に成功、本年4月から発売を開始しています。加工時間を大幅に短縮し、大幅なコストダウンを実現し、大量生産への対応を可能とするものです。 

 

ウォーム部

 

  工業分野では様々な製品でギヤ部品が使われています。なかでもウォーム(ねじ歯車)とウォームホイール(はすば歯車)を組み合わせたウォームギヤは、機構を小型化するうえで需要も多く、その種類も豊富です。このような市場の状況を踏まえ、ウォームやウォームホイールの開発をメインに、これら以外の様々な形状のギヤ部品についても製造が可能です。自動車業界、家電業界、カメラ業界、OA機器業界、玩具業界などをターゲットに、2021年度に月産50万本の販売を目指しています。

 

 

【製品の特長】

(1)大幅なコストダウンが可能

 切削加工による歯車の製造と比較した場合、加工時間は1/5程度になります。また、圧造・転造加工は切削屑が出ないため、材料費を低く抑えられます。このため、切削品から切り替えることで大幅なコストダウンが可能になります。

(2)滑らかで美しい仕上がりを実現

 ウォーム部を転造で仕上げているため、歯面が滑らかで、表面粗さRz3.2と美しい仕上がりも可能となります。また、転造加工による加工硬化で傷にも強く、これらによって、本ギヤ部品は動作時に高いレベルの静寂性を実現します。

(3)製品ごとの寸法のばらつきを抑制

 圧・転造は金型を用いた加工になります。同一金型で加工されたギヤ部品は寸法精度のばらつきが少ないため、ギヤ部品の組付け精度や組立効率を高めることが可能です。

(4)ギヤ部品自体の強度を向上

 冷間圧造および転造加工を用いて成形したギヤ部品は、ファイバーフロー(金属組織の流れ)が切断されないため、切削や研削加工に比べると強度が高まります。

 

 

 

開発担当からのひと言

ギヤ部品の量産において苦労したことは、ギヤ同士およびギヤと他の部材が接触すること

発生する打痕でした。ギヤの歯先や歯面に打痕がつくと、ギヤは相手部材と噛み合せて使

用されるため、周期的な異音を発生させる場合があります。当社で多く製造している工業

ファスナーにおいても、打痕軽減に努めていますが、ギヤ部品はさらに注意深く配慮する

必要がありました。そこで当社の生産技術力を結集して、ギヤ部品の運搬方法および下高

さに重点を置いた打痕対策設備を新設し、ギヤ部品の量産化を実現することができました

 

 

 

 

Withコロナ、新しい日常にも、これまで以上に

当社技術や製品で社会貢献してまいります

 

                           ねじっとくん

  

 新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態下で移動制限が設けられるなか、少しでもお客様のお役に立ちたいという思いから、当社の人財教育をまとめた『人生の「ねじ」を巻く77の教え』を4月1日より月曜日から金曜日までホームページ上で毎日掲載し、「気分転換になる」「勉強になる」と好評をいただいております。

メールマガジンでも更新情報をお知らせしていますが、ここでは当社の技術や製品も簡単にご紹介しており、そこから各製品紹介ページや動画へリンクを貼っています。

メールマガジンでご紹介したものは、既に、ファスナー、産機、制御システムの3事業合わせて6月19日現在で50本を超えていて、このことからも当社が高い技術力を備え、さまざまな製品でお客様、社会に貢献させていただいているかをご理解いただけるかと存じます。

このなかから、ここではファスナー事業部関連でご紹介したものを一覧にしました。各製品についての詳細は営業担当へお問合せいただくか、当社ホームページをご参照ください。

 

     ファスナー製品①

     ファスナー製品②

          

緊急事態宣言は解除されましたが、withコロナ、新しい日常に対して、

これまで以上に皆様のお役に立てるよう邁進してまいります。
また、既にご案内しておりますが、当社では「バーチャル相談室」を設置しておりますので、
こちらもぜひご利用いただけますようお願い申し上げます。ご利用を希望される場合は、
mk2@nittoseiko.com までご連絡ください。


※メールマガジン登録配信をご希望の方は https://www.nittoseiko.co.jp/index/mailform.html

 

 

 

 2.【TOPICS】

 ・日中の屋外でも読み取りやすい「高輝度大型表示器DS1」 詳しくはこちら                                          

 

3.【あやべ ちょっと寄り道㉙】

  家を譲る「ミツバチの分蜂」

 

4.【正己語録㉛】

  気持ちのスイッチを入れ直す


 

 ・PDF版はこちら

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